腰痛

A,腰痛症の概念

 腰痛症は腰部に痛みを感じる疾患の総称です、また腰痛は人類が二足歩行になって以来の宿命的疾患といわれています。
腰椎は上半身の荷重をすべて引き受けている為、脊椎の中では最も大きく強固にできています、この腰椎にかかる圧力は、立位では寝ているときの5倍になり、前かがみでは7倍になります、また車の運転による振動では、加速度によって体重の数倍の負担が腰にかかるといわれています。
腰痛症の原因には、退行変性に基ずくもの、骨代謝異常、外傷、炎症、腫瘍、内臓疾患の関連痛などがありますが、原因不明の場合も少なくありません。
退行変性に基ずく腰痛症には、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、および椎間関節性腰痛などがあります。
骨代謝異常による腰痛症には、脊椎骨粗鬆症によるものがあり、閉経後の中年女性や高齢者に多く発症します。
外傷性腰痛症には、椎体圧迫骨折、椎体横突起骨折、腰椎捻挫などによるものがあります。
炎症性腰痛症には、化膿性脊椎炎、強直性脊椎炎、結核性脊椎炎などによるものがあります。
腫瘍による腰痛症には、血管腫、骨髄腫、悪性腫瘍の脊椎転移などによるものがあります。
内臓性腰痛症には腹腔内臓器のほとんどすべての疾患が関連痛を起こします。

B,腰痛症の鍼灸治療

 腰痛症に対する治療は、発症原因が多岐にわたっている為、腰痛を起こしている原因疾患の特定が最も重要です。
場合によっては西医による精密検査が必要となり、重篤な原因疾患がある場合は鍼灸治療対象外となります。
そして腰痛症の保存療法が可能と判断した場合、鍼灸治療は積極的に行われ大きな治療効果をあげることができます。
腰痛症の治療は、腰痛を起こしている原因疾患の種類によって、治療法や治療点が若干変わりますが、基本的には腰痛部の疼痛緩和と腰痛による筋緊張を緩めることによって、血液循環を促進して腰痛部の炎症を取り除きます。

C,腰痛症の予防

 大部分の急性腰痛は筋疲労と不良姿勢時におけるちょっとした外力で発症しています。
これらは生活の中で常に注意をしていれば防ぐことができますし、背筋と腹筋のバランスが取れていれば多少の外力が加わっても腰痛を発症することはありません、そういった意味で運動療法としての腰痛体操は予防体操でもあります。
慢性腰痛の場合は、加齢に伴う退行変性による腰痛ですので予防というよりは腰痛症の治療を通じて腰痛症の症状を増悪させないということに重点が移ります。

D,腰痛症に対する鍼灸治療の効果

 腰痛症に対する鍼灸治療の効果は、保存療法可能な腰痛に対して鎮痛効果は初回から実感していただけます。腰痛症は肩こり同様、症状が改善しても再発を繰り返します。これを防ぐには定期的に鍼灸治療をするか腰痛体操を日課として行うことによってほとんどの腰痛症は再発を防ぐことができます。
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